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「阿多古和紙」最後の職人「大城忠治」さんを訪ねる @浜松市天竜区

「阿多古和紙」最後の職人「大城忠治」さんを訪ねる @浜松市天竜区

阿多古和紙と大城忠治さんの画像

浜松市天竜区で450年以上続く「阿多古和紙」の最後の職人「大城忠治」さんを訪ねてきました!

 

和紙を買うだけの予定でしたが、大城さんのお話がとても面白く ついつい長居を、、、。

とても楽しい1日だったので記録に残させて頂きます◎

89歳とは思えないくらい元気だったね!
てんぐちゃん
てんぐちゃん
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阿多古和紙とは

阿多古和紙と大城忠治さんの画像

江戸時代初期から始まり、450年以上の歴史がある「阿多古和紙」。

もともと農閑期の副業で行われていて、全盛期は65軒もがこの地で和紙作りをしていたそうです。

 

「流し漉き」という技法で作られる「手漉きの和紙」で、大城さんは原材料となる植物も自身で作っています。

手仕事で作られるからこその温かさと、原材料の組み合わせでいろいろな表情が作れる自由度の高さも魅力の1つです。

コウゾやミツマタ、芭蕉、若竹など、使う植物によって変わる素材感や色、使う植物によっては紙に匂いもあり驚きました。

また、普段 私たちが使っている紙の寿命は200年だそうですが、質のいい和紙はとても丈夫で「1,000年」は持つと言われ、海外からも注目を浴びているそうです。

 

阿多古和紙の製造工程がyoutubeに動画が上がっていたので宜しければどうぞ!

動画の方が大城忠治さんだよ!
てんぐちゃん
てんぐちゃん
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大城忠治さんを訪ねる

阿多古屋の画像
*工房へ行く途中の目印である阿多古屋の画像

浜松市天竜区西藤平にある宿「阿多古屋」。

そこからさらに山深へ入った場所にある大城さんの自宅 兼 工房へお邪魔させて頂きました。

和紙の話はもちろん、地元の言い伝えや当時の暮らし、お祭り、郷土玩具の話などなど。

むちゃくちゃ長いしてしまって申し訳ございませんでした、、、。

郷土玩具について

阿多古和紙と大城忠治さんの画像

さすが職人の自宅と言いましょうか、玄関には圧のある品々がたくさんありました。

阿多古和紙と大城忠治さんの画像

一際目を引いた猿のお面。

むちゃむちゃかっこいい、、、。

 

天竜区は民俗芸能が多く残っていて、今も山奥のお堂などで能楽を行っている事もあり、お面と関係が強いんですよね。

阿多古和紙と大城忠治さんの画像

阿多古和紙と大城忠治さんの画像

かっこええ〜!

 

家のいたる所に気になる物が多すぎてソワソワしていると、大城さんが色々な物を持ってきてくれました。

阿多古和紙と大城忠治さんの画像

大城さんは和紙作りにだけに留まらず、写真にある布袋さんやお面も、自身の和紙を使って張り子で作っています。

阿多古和紙と大城忠治さんの画像

奥が型で、手前が張り子人形です。

着色に使ってる柿渋がいい味を出してますよね〜!

6〜10層くらい和紙を重ねています。

凹凸をしっかり出せれているのは「線抜き」?を使っているからだそうです。メモメモ。

阿多古和紙と大城忠治さんの画像

 

他にも福助や、

阿多古和紙と大城忠治さんの画像

 

信楽たぬきの張り子人形も。

阿多古和紙と大城忠治さんの画像

どれも大城さんの作品です。

 

張り子のお面もありました!

阿多古和紙と大城忠治さんの画像

阿多古和紙と大城忠治さんの画像

この記事の前半に 天竜区の民俗芸能について少し触れましたが、天竜区を含む「北遠」と呼ばれる遠州地方の北部には、「遠江のひよんどりとおくない」と呼ばれる「火祭り」が多く残っています。

「遠江のひよんどりとおくない」の中の1つ「懐山のおくない」の能楽で使われるお面は、大城さん作の時もあったそうです。

 

ちなみに2019年は、「遠江のひよんどりとおくない」のうち2つ「川名ひょんどり」と「寺野ひよんどり」を見に行ってきました!

両方とも、国の重要無形民俗文化財に指定されています。

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大城さんは、和紙人形で当時の暮らしやお祭りを再現したりもしています。

阿多古和紙と大城忠治さんの画像

こちらは、天竜川が暴れ天竜と呼ばれていた頃のお祭りの1シーン。

阿多古和紙と大城忠治さんの画像

昔の暮らしには、今では考えられないようなシチュエーションが多くあり 話を聞くだけでもワクワクするんですが、言葉だけでは分かり辛い事も、こういった物があるととても分かりやすくていいな〜と思いました。

多くは近隣の小学校に寄付されているそうなので、タイミングがあれば見させて頂きたいな〜。

 

余談ですが、静岡県磐田市のPRマスコットキャラクターとして人気の「しっぺい」は諸説が多く、天竜区の観音山とも関係が深いそうです。

阿多古和紙と大城忠治さんの画像

写真は、遠州観音山のしっぺい太郎のお札です。

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和紙を買う

阿多古和紙と大城忠治さんの画像

大城さんは原材料となる植物から自分で作っています。

阿多古和紙は、コウゾとミツマタを6:4で作るのがベースだそうですが、大城さんは様々な組み合わせで紙を作っているので、いろんな種類の和紙を見せて頂けました。

また、同じ和紙でも手仕事ならではの違いがあり、それぞれに良さがあるのでとても迷います、、、。笑

阿多古和紙と大城忠治さんの画像

この頃にはすっかり忘れていたしたが、「張り子用の和紙を買う」という当初の目的を思い出し、芭蕉を使った硬めの紙があったのでこれにしました!

せっかくの和紙なので、あまり着色しない作品に使おうと思います!

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和紙作りをプチ体験

阿多古和紙と大城忠治さんの画像

帰り際に、「やってみな〜」「やってみないと分からんでね〜」と和紙作りの1工程を体験させて頂けました。

布から紙を剥がし、板にくっつけ乾かす最後の工程です。

大城さんはスマートにこなしていましたが、むちゃむちゃ難しかった、、、。

貴重な体験をさせて頂け感謝です。

 

こちらは、和紙の原材料となる「コウゾ」。

阿多古和紙と大城忠治さんの画像

水でふやかした後、叩くそうです。

 

圧力をかけて和紙から水分をとる道具「ジャッキ」もありました。

阿多古和紙と大城忠治さんの画像

 

製作工程の全貌はこちらで!

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最後に

阿多古和紙と大城忠治さんの画像

大城さんのご自宅に住む猫「みちこちゃん」。

上皇后美智子様のように美しい猫ちゃんです。

 

和紙を買うだけのつもりが、たくさんのお話を聞かせて頂けてとても学びの多い1日となりました。

大城さんと握手も出来たのでパワーもget!

いい張り子が作れる気がします!

 

最後までお読み頂きありがとうございました!

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てんぐちゃん
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