※2018年10月23日に公開した記事ですが、リライト記事に必要な文言等を追記、その他の部分も修正して2020年2月22日に再度公開しました。
遠州七不思議の1つ「浪小僧(波小僧)」。
この記事では、静岡県浜松市西区の舞阪町に住む妖怪「浪小僧」についてご紹介いたします。
遠州七不思議の1つ「浪小僧」
*画像はイメージです
諸説ありですが・・・
昔、遠州灘で漁をしていた漁師の網ひっかかったのが浪小僧だったそうです。
「珍しいものが捕れた」と、見せ物小屋に売ろうかと思いましたが、まだ子供という事もあり逃がしてあげました。
逃したお礼に、天気を教えてくれるようになったと言われています。
「浪小僧の太鼓の音が南東から聞こえれば雨、逆に南西から聞こえれば晴れ。」
舞阪の漁師達は、太鼓の音を頼りに漁に出るか判断していたそうです。
天気を教えてくれるため漁師達から愛され、町には石像も建てられています。
実際に遠州の海からは、「海鳴り(うみなり)」と呼ばれる太鼓のような音が聞こえます。
ぜひ遠州に来た際は海の方に耳を傾けてみてください◎
浪小僧の石像の場所
静岡県浜松市西区舞阪町舞阪165−1
浪小僧の正体
諸説ありですが・・・
浪小僧の正体は、行基(ぎょうき)という奈良時代の僧が作った藁人形(わらにんぎょう)だそうです。
*行基は、奈良の大仏を作った立役者
昔、浜松北部のお寺にいた行基が、畑仕事の人手が足りなかったので2体の藁人形(わら人形)を作り、手伝ってもらいました。
役目を終えた藁人形に、「人々を助けてやるんやで〜」と願いを込めて「都田川(みやこだがわ)」上流から放流。
2体の藁人形は都田川から浜名湖に入り、そのまま遠州灘へ。
1体は、舞阪の沖で漁に引っかかり。
もう1体は、御前崎市池新田に流れ着いたと言われています。
この2体の波小僧はなぜか漢字が異なっていて、舞阪では「浪小僧」、池新田では「波小僧」とされ、それぞれの町に像が立っています。
浪小僧の太鼓を聴く
浪小僧の太鼓の音は、「海鳴り」とも呼ばれる遠州ならではの波の音と言われています。
太鼓のような地鳴りのような独特な響きです。
「雷三里、波千里」と言われるように、海から離れていても開けた場所であれば海鳴りは聞こえるそうです。
最後に
浜松市の遠州灘沿い町では、「大太鼓祭り」という「大漁祈願」「五穀豊穣」を願うお祭りが行われています。
お祭りの発祥地は波小僧の石像がある舞阪なので、波小僧の太鼓と関連があるかと思いきや「ない」みたいです。(今の所)
しかし、「昔から太鼓で天気を教えてくれる波小僧への感謝。」みたいな思いも入っているんじゃないかと思っているので引き続き調査します。
ちなみに舞阪は、東海道五十三次(とうかいどうごじゅうさんつぎ)の1つ「舞阪宿(現舞阪町)」。
宿場町としての歴史もある素晴らしい漁師町です。
大太鼓祭りの中心である「岐佐神社(きさじんじゃ)」には、貝の女神が眠っています。
岐佐神社の近くに波小僧の像もあるので、ぜひ合わせてお立ちより頂ければと思います。
最後までお読み頂きありがとうございました!
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今まで恥ずかしさから絵だったけど、ついに正体を現しちゃたよ😉
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— 浜松のてんぐちゃん (@hmmt_tng) 2019年4月28日